おりこうさん
2022.08.08
我が家にはひとりっ子のプリティボーイがいるわけですが、誰に似たのか、なかなか親の言うことを聞いてくれません。
家庭では「優しい方担当」の私も
「何しとんねん!」
「はよせーや!」
「言うこと聞きやー!」
など、厳しい言葉を連呼する時があります。
滅多に本気で怒らないのわかってるから、完全にナメられてますが…。
さておき、自分で言ってて、自分で違和感感じていることがあります。
彼が「親の言うことを素直に聞かないことは、本当はいいことではないのだろうか?」と。
歯磨きしぃやぁ → 怪獣ごっこしてるからイヤだ
お風呂入るでぇ → 今YouTube見てるねん
宿題やりやぁ → 明日する学童でするねん
単なるその場しのぎの屁理屈なだけのような気もしますが、「今はそれより優先してやりたいことがある」というのは本心です。
そこで適度な理由を見つけて、伝えたり、交渉したりする能力がまだないのです。
自分の意志に従って行動してるんだから、それは自立してるということであるわけで。
歯を磨く、お風呂に入る、宿題をやる、それらが遅くなって実際に苦しんだら、彼の中で優先順位のバランスが変わっていくのでしょうし。
何でもかんでも親の言う通りにおりこうさんにやる子だと
「親の言う通りにやってたら親は喜ぶ」
「誰かの言う通りにやると物事はうまくいく」
大学までは優秀に過ごせそうですが、働き始めた瞬間に詰んでしまうのかも。
社内業務をシステム化していて、ほとんどの従業員に求められることが「言われたことを言われた通りにする」でなければ。
一世代前までは、そんな感じの方にも仕事の椅子が用意され、一生困らずに暮らしていけたのかもしれませんが、今後は「言われた通りにやるだけ」だったら、AIやアンドロイド、途上国からの安い人件費に取って奪われるのでは。
まだまだ6歳で屁理屈レベルを脱しないですが、自分の意志を泣き叫びながら主張する彼の姿は、実は将来性有望なのではないだろうか、と。
とある本によると
「我慢する力とコミュニケーション力は10歳以後に身に付く人間的な脳の部分」
らしいので、今は「やりたいことをやる」という好奇心の部分を優先させた方がいいのだろうとは思っています。
うるさくてめんどくさいですが。
幼少期からいまだに親から「お前は屁理屈ばっかや」と言われ続ける誰かを思い出させます。
デザイナーへの就職というものに重きをおいたスクールを運営する中で、
「デザイナーとしての知識・技術・経験がない」
ことが本質的な問題じゃなくて
「指示や見本がないと行動できない」
ことが本質的な問題な方は多いです。
そこの部分もサポートできるように試行錯誤しておりますが、どこまでその辺りにアプローチできるのか。
もしくはできないのか。
子どものうちに養うべき能力や資質というものはあります。
私はデザイナーという職業が「誰にとっても最高の仕事」とは思ってませんし、相性は結構あると思います。
無理してまでやるものでもないとは思っています。
「どうしたら、この問題は解決できるんやろ?」
「こうしてみたらどうやろ?」
「自分だったら、こうしてみるけどな〜」
と考えたり、実際に行動できる人がやるべきお仕事だとは思ってます。
とりあえず、屁理屈ボーイは将来どうなることやら…。